建造物の文化財登録制度には、建築後50年以上経過し、
広く親しまれていたり、特徴ある形など、私たちのまわり
にある将来に残して行きたい建造物が登録されています。
こうした建造物は、時代の産物であり、再び造ることので
きないものとして、その文化財的価値が評価されています。
平成8年度の文化財登録制度制定以来、登録件数も増え、
平成二十三年九月一日現在、全国で8525件となりまし
た。こうした登録文化財建造物は、それまでと同じように
使い続けてもよければ、観光施設としてあるいは事業用施
設として、一定の範囲での改造や増築が認められています。
しかしながら、これまでと同じように使い続けるにしても、
その保存や維持には、所有者の努力だけではまかない切れ
ない問題も発生しています。こうした登録文化財所有者、
および関係者が、互いの親睦を図り、意見を交換し、日本
文化を後世により良く伝え、維持発展して行く場が必要と
なりつつあります。
そのためには、所有者が連携を図りつつ行政とともに考え
歩む場が必要です。
そして、この度、東京都の支援のもとに、新たに東京都登
録文化財所有者の会の設立をするに至りました。
この趣旨に賛同される、多くの登録文化財所有者やその関
係者の参加を求める次第です。
東京都登録文化財所有者の会発起人会
平成二十三年十月
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